『1Q84』村上春樹

発売されてすぐに初版本を購入したくせに、文庫が出る今まで手をつけていなかった大ベストセラー。そうです、文庫が出るというので慌てて読み始めました。 最近また巷を賑わせている宗教団体がイメージとして沸くのですが、物語はあくまで物語として別物にな…

『幽談』京極夏彦

怖いものとは何だろう 妻と離別した私は記憶を辿りながら、七年前と同じように汽船に乗って浜辺を歩き、侘しい岬に建つ一軒宿を訪れる。以前、私は妻とともに庭の見える部屋に泊まった。そして、月光が満ちた旅館の庭で艶めかしい女の手首を拾ったのだ。怪談…

『完全なる首長竜の日』乾緑郎

植物状態になった患者とコミュニケートできる医療器具「SCインターフェース」が開発された。少女漫画家の淳美は、自殺未遂により意識不明の弟の浩市と対話を続ける。「なぜ自殺を図ったのか」という淳美の問いに、浩市は答えることなく月日は過ぎていた。弟…

『崩れる 結婚にまつわる八つの風景』貫井徳郎

仕事もしない無責任な夫と身勝手な息子にストレスを抱えていた芳恵。ついに我慢の限界に達し、取った行動は……。30代独身を貫いていた翻訳家の聖美。ある日高校の同級生だった真砂子から結婚報告の電話があり、お祝いの食事会に招待されるが……。家族崩壊、ス…

『放課後』東野圭吾

校内の更衣室で生徒指導の教師が青酸中毒で死んでいた。先生を二人だけの旅行に誘う問題児、頭脳明晰の美少女・剣道部の主将、先生をナンパするアーチェリー部の主将――犯人候補は続々登場する。そして、運動会の仮装行列で第二の殺人が……。 東野圭吾さんを続…

『片想い』東野圭吾

東野圭吾祭り、継続中。 十年ぶりに再会した美月は、男の姿をしていた。彼女から、殺人を告白された哲郎は、美月の親友である妻とともに、彼女をかくまうが……。十年という歳月は、かつての仲間たちを、そして自分を、変えてしまったのだろうか。 前から手に…

『分身』東野圭吾

東野圭吾を久しぶりに読みたくなって買いました。 近い未来、本当にこんなことが起こるんじゃないか、と思ってしまうような内容でありますが、読み進めていく間は、非現実的な世界としてすごく離れた気持ちで読みました。といっても、面白くなかったってわけ…

『名もなき毒』宮部みゆき

個人的に拭いきれない宮部みゆきのイメージとは違う普通のミステリーでございました。 主人公の特異な人物像とかが読むのにとても興味を惹かれるなぁ…と思いつつ読んでいきました。 読みながら、「これは…」と思ったのですが、これって、シリーズ物というか…

『スワン 女性秘匿捜査官・原麻希』吉川英梨

背望会テロ事件から一年。警視庁鑑識課・原麻希のもとに、公安部の広田達也から「背望会リクルーターの指紋が見つかった」という連絡が入る。捜査のため奈良県に向かったふたりだったが、そこで知事選候補者が誘拐され、身代金の運び人に麻希が指名されたと…

『ONE PIECE』(65)尾田栄一郎

だんだん敵キャラの一人ひとりが際立ってきましたが、なんだかやっぱりこんなに敵のことを描かれても、あまり「えぇー!?」とか思わず「で?」と思ってしまうのは、私がいけないのでしょうか? そろそろ人魚島も決着がつくのかな?ONE PIECE 65 (ジャンプコ…

『少女』湊かなえ

親友の自殺を目撃した事があるという転校生の告白を、ある種の自慢のように感じた由紀は、自分なら死体ではなく、人が死ぬ瞬間を見てみたいと思った。自殺を考えた事のある敦子は、死体を見たら、死を悟ることができ、強い自分になれるのではないかと考える…

『初陣―隠蔽捜査3.5―』今野敏

舞台を観て、ふと思い出して調べてみたら、その後シリーズが出ていたので、図書館で借りて読みました。これは、伊丹の視点に立って今までのいろんな事件が短編で綴られておりました。これを読むと、伊丹にとっての竜崎の存在は大きいなぁ・・・。今までは同…

『おまえさん』(上)(下)宮部みゆき

痒み止めの新薬「王疹膏」を売り出していた瓶屋の主人、新兵衛が斬り殺された。本所深川の同心・平四郎は、将来を嘱望される同心の信之輔と調べに乗り出す。検分にやってきた八丁堀の変わり者"ご隠居"源右衛門"はその斬り口が少し前に見つかった身元不明の亡…

『3652』伊坂幸太郎

伊坂幸太郎さんが10年間、あちこちで書いたエッセイをまとめたものです。エッセイの中に現在の伊坂さんが注釈を付けているのもなかなか興味深い。 伊坂さんが伊坂さんたる所以がうかがえて楽しかったです。 私は伊坂さんが好きなので、伊坂さんによる書評が…

『リアル』(11)井上雄彦

2011年の11月11日に11巻が発売するなんて! という訳で「11月はリアルの季節」ですね。でもって、新刊、買いました読みました。 今回は野宮くんの巻です。野宮が野宮たる生い立ちも描かれていて、なんだかやっぱり良いなぁーと思うのです。完ぺきな人間が描…

『ONE PIECE』(64)尾田栄一郎

3か月ペースで最新巻が出るなんて、嬉しいですよね。 今回は魚人島でのいざこざが始まる訳ですが、なんだろう…敵キャラが多い。多すぎる。途中からもうどうでもよくなってしまう程、敵キャラを丁寧に描きすぎのような気がしました。年のせいか、ただでさえ新…

『九月が永遠に続けば』沼田まほかる

高校生の一人息子の失踪にはじまり、佐知子の周囲で次々と不幸が起こる。愛人の事故死、別れた夫・雄一郎の娘の自殺。息子の行方を必死に探すうちに見え隠れしてきた、雄一郎とその後妻の忌まわしい過去が、佐知子の恐怖を増幅する。悪夢のような時間の果て…

『さよならドビュッシー』中山七里

ピアニストを目指す遥、16歳。祖父と従妹とともに火事に遭い、ひとりだけ生き残ったものの、全身大火傷の大怪我を負う。それでもピアニストになることを固く誓い、コンクール優勝を目指して猛レッスンに励む。ところが周囲で不吉な出来事が次々と起こり、や…

『ピース』樋口有介

埼玉県北西部の田舎町。元警察官のマスターと寡黙な青年が切り盛りするスナック「ラザロ」の周辺で、ひと月に二度もバラバラ殺人事件が発生した。被害者は歯科医とラザロの女性ピアニストだと判明するが、捜査は難航し、三人目の犠牲者が。県警ベテラン刑事…

『ONE PIECE』(63)尾田栄一郎

またしても、コンビニレジ前、すごいことになってました…。国民的大人気ワンピース最新巻です。 第2部が始まってから、どんな話だったかなぁ…と一瞬忘れてしまっていましたが、なんだろう、確かに脇道が多い…かも。麦わらの一味がどこで何をしているのかわか…

『連続殺人鬼 カエル男』中山七里

口にフックをかけられ、マンションの13階からぶら下げられた女性の全裸死体、傍らには子供が書いたような稚拙な犯行声明文。街を恐怖と混乱の渦に陥れる殺人鬼「カエル男」による最初の犯行だった。警察の捜査が進展しない中、第二、第三と殺人事件が発生し…

『マリアビートル』伊坂幸太郎

毎度ありがたい、図書館で借りました。7か月も待たされましたが。 酒浸りの元殺し屋「木村」は、幼い息子に重傷を負わせた悪魔のような中学生「王子」に復讐するため、東京発盛岡行きの東北新幹線〈はやて〉に乗り込む。 取り返した人質と身代金を盛岡まで護…

『幻夜』東野圭吾

読んだぁー。一気に読んだ。 「『白夜行』の続きですよ」と美容師のお兄さんに教えてもらっていたのに、登場人物の名前から全くそんなことは意識せずに読み進めました。 今回は登場人物それぞれの心情が(新海美冬以外は)描かれていたので、ははぁ面白い面…

『ONE PIECE』(62)尾田栄一郎

はい。来ました来ました。62巻。 コンビニに並んでいる量からして、ワンピースが国民的なマンガだって思うよね。 いよいよ魚人島にやってまいりました。これから色々なことが起こりそうな予感ばかりがして、早く次を読みたい。というか、こんなコミックスで…

『ダイイング・アイ』東野圭吾

あるバーテンダーが何者かに襲われ、頭に重傷を負う。犯人のマネキン人形職人は、彼が交通事故で死なせた女性の夫だった。怪我の影響で記憶を失ったバーテンダーは事故について調べ始めると、そこには不穏な動きが。やがて彼の前に現れた謎の女。女は人形職…

『ジーン・ワルツ』海堂尊

帝華大学医学部の曾根崎助教は顕微鏡下体外受精のエキスパート。彼女は、大学での研究のほか、閉院間近のマリアクリニックで五人の妊婦を診ている。年齢も境遇も異なる女たちは、それぞれに深刻な事情を抱えていた――。 映画化で話題になっていて、さらに海堂…

『奏者水滸伝 阿羅漢集結』今野敏

聖者として呼ばれた偉大な奏者は予言を残して死んだ。時は過ぎ、人を探し日本を旅する者たちがいた。北海道、沖縄、京都、川越で見出された四人の男たちは、僧侶・木喰の導きで終結し音楽業界を席巻した。 何でしょう。この世界は。分野で言うと何小説なのか…

『アゲハ 女性秘匿捜査官・原麻希』吉川英梨

警視庁鑑札課に勤める原麻希は、ある日、子どもを預かったという誘拐犯からの電話を受ける。犯人の指示のもと、箱根の芦ノ湖畔へと向かった麻希だが、そこには同じく息子を誘拐されたかつての上司、戸倉加奈子の姿があった。殺人現場に届く「アゲハ」からの…

『邪魅の雫』京極夏彦

久しぶりの京極堂です。買ってから読み始めるまでに1年以上かかって、読み始めてから読み終えるまでに2カ月かかりました。やっぱり京極堂は読む決意が必要ね。 今回は榎木津の縁談が絡んでいると序盤でわかるので、すごくワクワクしたのですがいつまでたって…

『ONE PIECE』(61)尾田栄一郎

うわぁ!やったー!最新巻!!! いよいよ麦わらの一味が揃います。 2年間の期間を経て。みんな大きくなって。て、まだどのくらい大きくなったかは分からないのですが、みんながくまによって成長できる場所に飛ばされていたんですね。それぞれがどんな2年間…