『ゴールデンスランバ―』伊坂幸太郎

なんだかビートルズの曲名をタイトルにしちゃう辺りが村上春樹を彷彿とさせましたが、やっぱり物語は伊坂幸太郎ワールドでした。
首相暗殺事件の犯人の濡れ衣を着せられた青柳くんのお話です。ストーリーは外堀やら別邸やらを巡っているかのごとく始まり、どこが母屋だ?なんて思っていたら最終的には全部ひとつのお屋敷でした、という全てのストーリーがきちんと意味のあるもので読み終わった後の清々しさは毎度のことながらありがたい。

ちょっとラストを語ってしまうと、
今までの伊坂さんのストーリーって何だか最後にはあらがえない大きな流れがドーンときて地球が滅びちゃったり、正義の味方が悲しい末路をたどってしまったり、ちょっと切ない気持が残ったりするのですが、今回はハッピーエンドと言っちゃっていいような気がしました。うん。たぶん。

読み終わってから映画化の情報を詳しく知ったのですが、堺雅人かぁ〜、青柳君は筒井道隆とかのイメージだったなぁ。樋口が竹内結子というのはピッタリだった。旦那さんが大森南朋というのも。森田が吉岡秀隆かぁ…うーん。可もなく不可もなくですね。で、三浦を濱田岳…うぅむ。
どんな映画になっちゃうのか…と思わないではないですが、観たい。

ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー