『人のセックスを笑うな』 山崎ナオコーラ

すてき…
最近話題のナオコーラさん。読みました。永作ちゃんの映画とか松山ケンイチとか気になりはしましたが、何はともあれ原作でしょう、と思い。まして。
先日何かの折に「映画の原作というモノはほとんどが短編」という話を聞いたばかりだったので、本を手にした時に「なるほど」とひとり納得しました。に、しても、短い！さっくりと読み終わりましてございます。字は大きいし、1ページの余白は多いし。でもなんでしょう。深ーく味わうことができました。
19才の男子学生と39才の美術講師の恋。これは恋だ。恋に落ちるさまから、恋を消化させるさままで、とても当を得た表現で描かれていて、読んでいて切なくなりました。渇いた心に水分が浸透するように。物語に漂う雰囲気がたまらなく心地よいのです。タイトルも初めに受ける印象は強い感じがするのですが、読み終わってからは心にじんわり響きます。好きだなぁ…この感じ。

人のセックスを笑うな (河出文庫)

公式サイトを見ると、映画はまた設定がちと変わってるみたいだね。